わかるようになるとは。
前回は、勉強とは何かをお伝えしました。勉強とはわからないことがわかるようになって、わかることをできるようになることです。本番で使えるということ説明しました。
とても大事なお話だとお伝えしました。
本日は、この中の、わかるようになることにフォーカスしてお話しますね。
学校の授業の役割
わかるようになるまで、この部分を何が(または誰が)担当するのでしょうか?わかりますか?答えは、学校の授業です。今まで知らなかったこと、わからなかったことがわかるようになるんです。
中学校1年生になったなら、数学の正負の数の計算、国語の古文や漢文の読み方、歴史であれば時代の流れ、などが一番最初に習うことだと思うので、このあたりをどのように学んだでしょうか?授業を聞いて、特に最初の段階なのでこの分野をわかるようにしていくことは大切ですよね。
英語の勉強を例にもう少しお話していきます。英語の疑問文を作るときはどうすればいいですか?お父さん、お母さん、覚えてますか?もう忘れてますかね?忘れていても問題はありません。
基本となるのは、主語とBE動詞をひっくり返して、最後にクエスチョンマークをつければ、疑問文の完成です。
例えば、This is your book. これはあなたの本です。という文章です。これを疑問文にするとどうなるのか?
Is this your book? これはあなたの本ですか?
主語とBE動詞をひっくり返して、最後にクエスチョンマークを付けました。このようにして疑問文の作り方が一つ、これでわかったということになりました。これが学校の授業なんですね。私が再現してみました。
だから、学校の授業では、こうして英語の疑問文の作り方は、主語とBE動詞をひっくり返して、最後にクエスチョンマークを付けるということだとわかったんですね。皆さんは、学校の授業を受けたことで、勉強がこれでひとまずわかったということになったんです。
学校の授業の役割は、わかる、わかったまでですよ。
けれどですね、ここではまだできるようになっていないんですよね。
「え、どうして?だって英語の疑問文、主語とBE動詞をひっくり返して、最後にクエスチョンマークを付ければいいんでしょ。」
「そのとおりです。」
「できてるじゃん。」
「いや、それはできているとは言わないんです。それは勉強がわかったということなんです。そうじゃなくて、私が言いたいことは、それをできるようにならないといけないということなんです。ここまでではできるようになっていないんです。所詮はわかったという段階にすぎないのです。」
つまりどういう事かというと、
この状態でお子さんが、「疑問文の作り方学校でわかったよ。」
「そうなんだ。で今日はどうするの?」
「今日はお友達と遊ぶ約束をしているから遊びに行くね。」とか「部活があるから出かけるね。」となって、
「がばってね。」と送り出すだけになっていたら、成績は上がらないんです。ここまでだと、よくある話で、テストでやってしまうことがあります。それがケアレスミスです。
学校の授業でわかる、わかったで終了していると、ケアレスミスなんかよくしちゃうことになるよ。
例えば、主語とBE動詞をひっくり返して、最後にクエスチョンマークを付けると疑問文になると習いました、そしてわかりました。この段階で理解できているのでしょうか?
家に帰ってきて同じ文章または違う文章で、練習すれば気づくのに、わかったから、どこかへ行ってくるだとか、わかったから~なのとやっているだけだと、テストで必ずというほどケアレスミスをします。
This is your book. を疑問文にすると、Is this your book? が正解です。
しかし、is this(またはThis) your book? ※Is と大文字で始めていない。または、単純に主語とBE動詞をひっくり返しただけ。
とか Is this your book. クエスチョンマークではなく、ピリオドにしている。
などのケアレスミスをしてしまうの可能性が非常に高いのです。この状態でOKということにしていたら、絶対にテストでは点が取れないんです。つまりテストで点が取れないということは、できるようになっていないということです。なので、ここでできるようにするためには、もう一度家での、家庭での学習が必要なんです。
※家での学習が勉強をできるようにする。
それでは、次の問題を今の流れで答えることができますか?
問題:下記の文章の( )に当てはまる単語を答えよ。
( )you and I best friends? 私たちは(あなたと私は)親友ですか?
英語の疑問文の問題です。( )の中に単語を入れてほしいのですが、わかりますか?
ここでもちろんわかっている子、答えはこんなの簡単だよと言って、正解できている子は、もうできる子になっています。
けれど、学校の授業の段階で、わかったところで、止まっている子、止まってしまっている子ですと、こういう問題をスパッとすぐに答えることができません。
学校や塾で理解できたとしても、少し問題に手が加えられていたり、ちょっと複雑な問題になったりすると、できなくなってしまいます。
勉強がわかるということは?
これが勉強がわかる、勉強がわかったということなんですよ。勉強がわかるというと聞こえはいいのですが、その実は、問題を解くことができないで終わってしまうことが非常に多い段階なんです。成績は伸びません。
勉強ができるようになるには、自宅での学習。
勉強がわかったという段階では、すべての問題に正解をすることはできません。だから、そこから先、どうやって勉強ができるようになるのか?
そのために必要なことは、絶対に必要なことはただ一つです。各自の家での勉強なんです。自宅でどれだけ勉強しているか?が必要なんです。
先ほどの問題の答えを申し上げておきますね。
主語が you and I なので複数です。なので、are 、頭文字のaを大文字のAにして、Are が( )に入ります。
Are you and I best friends?
正解は Are となります。
ここまでで何が言いたいのか?
最も大切なことは、それができるようになるってことです。
学校の授業を聞いてわかったところを、実際に問題を解くことでできるようにしていく。その過程が勉強なんです、実は。様々な問題を解いていき、練習することでわかるというものを一つずつ増やしていき、それを一つずつできるに変えていく。それが勉強なんです。
基本問題ができるようになって、標準問題ができるようになって、応用問題ができるようになる。多くの問題にあたって、できない問題を見つけては、それらを一つずつできるようにしていくこと。これこそが勉強なんです。
できなかった問題は、後日もう一度やってみてできるようにしていく。どんな問題にも対応できる実力を身につけて行くこと、それが勉強です。
そのために大切なのが家庭学習です。それを疎かにしてはダメなんだよというお話です。
今回もありがとうございました。